プロジェクトストーリー
『MEEQ』が生まれるまで

BACKGROUND

ミークの主力事業の一つであるNoCode IoT/DX Platform「MEEQ」は、直感的なコンソール画面を通じて簡単にIoT向け通信サービスを利用できるプロダクトです。2019年5月にソニーネットワークコミュニケーションズ(SNC)からMVNE(Mobile Virtual Network Enabler)事業を引き継ぐとともに、新しいサービスを検討し、2021年3月に提供を開始しました。事業開発部門が発案したMEEQは、ローンチに至るまでに複数の部署を横断して開発が進められてきました。当時の開発秘話や今後の構想について、MEEQ誕生の中心となった3人にお話を伺いました。

プロジェクトメンバー

  • 営業部門長

    石塚 大介

  • 事業開発部門長

    宮内 祐輔

  • 技術・運用部長

    稲葉 泰志

※役職・所属部門は2022年時点の表記

MEEQは多様なサービス知識、経験を持つ開発メンバーから生まれた

皆さんはいま、どのような業務に就いていますか?

営業部門長 石塚さん(以下、石塚) 「営業部門の仕事はマーケティングからお客様に商品を購入していただくところまでです。ミーク設立にあたってSNCから転籍し、当初は営業を担当していましたが、マーケティング業務も担当するようになり、現在は営業とマーケティングのチームを率いています」

事業開発部門長 宮内さん(以下、宮内) 「私が責任者をしている部門はサービス企画と業務設計をおこなっています。業務の範囲は広くて企画業務から業務設計。さらにその業務を運用するところまでを、営業部門や技術・運用部門と足並みを揃えながら、顧客要望や市場ニーズを見てサービスを作っていく部署になります」

技術・運用部長 稲葉さん(以下、稲葉) 「技術運用部門では、MEEQのようなWebコンソールの業務システム、認証・通信量などを扱う通信システム、LTEのネットワークの開発・構築および運用を行っています」

Q.MEEQプロジェクトが誕生した背景は?

石塚 「MEEQ誕生のきっかけは、2017年から2018年ごろのことになります。当時、MVNE事業の営業を担当しているなかで、『通信のための回線だけでなく、こんな機能が欲しいんだよね』というお客さまの声をいただくようになって、そのニーズをプラットフォームに昇華して作り上げようと思いました。

当時、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)による低価格な通信サービスの普及が法人の分野でも本格的に始まっていました。同時に、さまざまなIoT機器の登場と、低容量(低速)の通信規格も立ち上がりはじめているところでした。DX(デジタルトランスフォーメーション)の課題がメディアなどで取り上げられ、IoT機器の増加やM2M(Machine to Machine)の通信のニーズが見え始めたころです。

そこで、宮内さんたちと企画の構想をはじめ、後から稲葉さんも参加してプロジェクトがスタートしました」

営業、事業開発、エンジニア、それぞれの3視点でアジャイル開発に挑戦

Q.部門を横断するプロジェクトですが、順調に進んでいったのでしょうか?

宮内 「MEEQプロジェクトは最初から開発に必要な、詳細な要件定義が行われていたわけではありません。ちょっとアジャイルな感じですね。

サービスを作るうえでは、エンジニアとしても、営業としても、もちろん私たちの事業開発としてもお互いにこうしたいという希望があって、意見の違いがあります。そこには個々の思いがあり、どれも正しいと思うんです。でも作るものはひとつなので、会社にとってベストプラクティスって何だ? って定めていくところが大変でした。

またサービス企画やプロジェクト推進には大小問わず様々な判断ポイントがあります。全てを上長などに判断を仰いでしまうと、ローンチまでのスピードが遅くなってしまいます。そこで、まず、MEEQプロジェクトの全体のゴールを定め、そのゴールから個々の目標を設定し、その目標をもとに企画・開発を行うことにしました。プロジェクトのメンバーには裁量を与え、上記の目標を持ち彼らが独自に考え判断し動いていけるようなプロジェクトの進行体制にしました。それによって、ミークならではのスピード感を活かしたままサービスの構築が進み始めたと思っています」

Q.部署をまたいだ開発で、意見の違いもあったと思いますが、どのようなことを大切にしていましたか?

稲葉 「ミークができる前から、宮内さんとも石塚さんとも意見をぶつけ合っていました。それが信頼関係といえばそうでしょうね」

宮内 「素直に思ったことは言おう、自分が正しいと思ったことは言おう、という風土ではあります。それでも、今回のプロジェクトは『営業、その先の顧客が持つニーズは、会社の売上に直接貢献する重要なもの』なのでそれを大切にし、意見を集約・取捨選択して進めました」

石塚 「営業としてわがままを言わせてもらったのは、MEEQサービスとしてパッケージが出来上がってしまうと、それを顧客ごとにカスタマイズすることは難しくなってきます。その表には出さなくても裏で少しずつチューニングができるような機能を入れてもらったりしました」

宮内 「もしかしたら石塚さんからは、こういう要望が後からくるんじゃないかと思って先回りしながら進めていました。たとえば、タリフや機能の自由度ということを開発の段階から要件定義として作りましたね」

稲葉 「宮内さんは希望を山盛りで入れたいって言ってくるんです。そして、僕は、まずある部分だけやってから評価を見て、次の機能は、本当に必要なのかを見極めてからやった方がいいんじゃないか、という対応をしていました。僕は『止めてる』と言えば変ですが、バランサーみたいなことをしていましたね」

宮内 「(笑)やりたい事はたくさんです。誰かが止めてくれないと開発費用が膨らんでしまいますからね。その点、稲葉さんは技術・運用部門の責任者としてバランスをとってくれていたので、とてもありがたかったですね」

MEEQはまだ初期構想の5分の1、高速アジャイル開発で進化

Q.サービス開始から機能の追加や改善が短期間で進んでいますね?

石塚 「『お客さまの声』をシート化して、部署間で共有しています。営業がお客さまから直接聞いたものだけでなく、CS(カスタマーサービス)が聞いたものもあり、全部リストアップして、その中の件数が多いものや、優先順位が高そうなものを並び替え、その中からどんどん実装していきました」

稲葉 「アジャイル方式で優先度の高いものを少しずつ直す、というのを繰り返した1年です。大きい機能ももちろん入れましたけど、それと並行で、細かい改善も進める、という2段構えで開発していました。その結果、3つの部署が一丸になり、PDCAを回し、継続的な改善を行いサービスの質を高めていくサイクルを構築できたのはミークの社内体制の良い特長であると言えます。これらのサイクルが2022年6月にリリースされた『MEEQ AI』へ繋がっています。MEEQ AIとはデータプラットフォームと連携して使用するデータ処理SaaSです。IoTデバイスからアップロードされるデータを、AIで処理することが可能になりました」

宮内 「ただ、AIは手段でしかありません。お客さまから『こういうものが欲しい』というご要望をいただくことで、AIで解決できる幅をもっと広げていきたいですね。実はMEEQのサービスで実現していることは、初期の構想の10分の1程度なんです。また構想自体もふくらんでいるのでまだまだやりたいことはたくさんあります」

Q.将来、MEEQがどう使われ、どうなっていくと良いと思いますか?

宮内 「IoTやDXと言えば難しい話になりがちですが、その難しいところをMEEQを使って簡単に解決できるようにしていきたいですね。いろいろなサービスがあって、そのサービスのサポートをMEEQがしていたり、何かMEEQの機能を使っていただいたりと、常にIoTやDXサービスの裏にはMEEQがあるような将来になるとうれしいと思っています。また、MEEQを前面に出したサービスも提供したいですね」

稲葉 「僕の場合は回線版のAmazonを目指したいです。回線やデータプラットフォーム版のAWSみたいな感じです。誰でもすぐ買えて、すぐ導入できて、すぐSIMが到着するようなイメージです。IoTは思い立ってもすぐ利用開始できない場合が多いということが一番の難しいところだと思うので、そこを僕らが解消できるようなものを作っていきたいと思っています」

石塚 「今はまだ機能が足りていないところもありますが、IoTやDXで何かやりたいなと思った人がMEEQのサービスサイトにくれば何とかなる、そういうサービスにしていきたいと思っています。いろいろな実装予定がありますが、お客様に喜んでもらえるような機能を用意し、エンドユーザーもSIerも、何かサービスを提供しようとしている人も、みんながMEEQのサービスサイトにくれば何かいいネタが見つかる。何かやれそうなヒントが見つかる。そのようなサービスにしていきたいと思います」

新たな展開や発展のため、新たな人材を求めています

Q.MEEQの構想は壮大ですね。それを実現し、MEEQを広げていくにはどのようなメンバーに来てもらいたいですか?

石塚 「営業やマーケの視点では、IoTやDXにすごく興味のある人がいいと思っています。こちらからお客さまにIoTやDXを提案するのはもちろん、お客さまと話をするといろいろな話が聞けます。『こんなことをやってみたい』とか、『あんなことも計画している』とかいう話を聞いて、それを面白いと思えるような人に来てもらいたいなと思っています。面白いと思えると、こちらも何かいい提案をしようっていうモチベーションに繋がります。通信にはあまり詳しくなくても良いので、IoTやDXに対して面白い、興味があると思ってもらえる人にきていただいて一緒に仕事がしたいですね」

宮内 「事業開発部としては、チャレンジ精神を持っている方がいいなと思っています。チャレンジできる環境が今のミークにはあるので、そういった環境を利用して自分が何かこうしたいと思い、挑んできてくれる方が必要です。今はサービスを大きく広げていく大事な時期ですから、新しい人と一緒に事業を育てていきたいですね」

稲葉 「技術・運用部は、まずシステムやネットワークに興味があって、それを作りたい人が大前提です。加えて、僕ら(技術・運用部)からの企画を出す事も多いので、作ることに加えて提案をしたい人とも一緒にやっていきたいですね。エンジニア・営業は別の視点だと思うので、それぞれの視点を掛け合わせたほうが、より良いものができると思っています。そんな方を待っています」

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